深夜行

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叢を刈り割って這い出すと 線路が一本だけ延びていた
血溜りの先にやっと見つけた、赤錆びた線路だ

忘却の果てに横たわる 朽ちた駅舎のプラットホーム。
六つのうち四つが欠けたベンチに背をあずけ
駅長は退屈そうに ちびた紫煙をくゆらせている

こいつは街に向かうのかい?
訊ねると「さぁ」とだけ答える片腕は
根元のところから 袖が風にたなびいていた

「行く先が煉獄なら、帰る道はきっとドブ泥の底だろうよ」

ならば天を仰ぎ 胸を張って進もう
振り向く暇も 俯く暇も 人生にはないのだから

深夜行

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